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日当の意味は?出張時の日当はどう決めるべき?

『会社設立のミチシルベ』のカネコです。
給与には、日給や月給、さらには日当など様々な表現があり難しいですよね。
特に、日当については詳しく理解していない経営者が多いことも事実です。
でも恐れることはありません。
意味を理解し、正しく手続きすれば何の問題もないからです。
日当をうまく利用すれば、ちょっとした節税になる可能性まであります!
今回は、日当の基礎知識から金額の決め方、さらには税金との関係性にも迫ります。
特に経営者になったばかりの方は必見です。

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目次
1.日当の意味とは
2.そもそも出張時の日当に支払い義務はあるのか?
3.日当と税金の関係性
4.日当は出張時の生活費!適切に設定して節税を
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日当の意味とは?

日当は、以下のいずれかを意味している言葉です。

・出張における宿泊費および交通費を含めた費用全体の経費
・出張における宿泊費・交通費以外の生活費にあたる費用の経費

つまり出張時にかかる経費のことを指しており、目的は出張にかかる出費の補填です。
多くの会社では宿泊費と交通費は実費で支給し、その他の雑費に関しては日当で従業員に対して補填しています。
出張先では食事をすることもありますし、宿泊するにあたりちょっとした生活必需品を購入することもありますよね。
もし宿泊費と交通費以外を従業員負担としてしまうと、出張に対する不満が出てくることも考えられます。
日当には、従業員の不満を抑え人材を確保する目的もあるのです。

 出張時の日当の決め方とは?

日当の支払いは義務なのでしょうか?
また日当の金額の一般的な決定方法や出張中の休日の取り扱いについてもお伝えします。

そもそも出張時の日当に支払い義務はあるのか?

日当は義務化されていないので、自由に決められます。
多くの会社で見受けられる出張時の「日当」。これは会社側が任意に規定を就業規則などで定めることができるものであって、何がしかの法律で義務付けられているものではありません。

引用:Legalus

日当を支払う会社は、主に就業規則で決めています。
法律上は支払わなくても問題はありませんが、出張時の社員の負担が重くなるため支払われるのが一般的です。
ただ金額については法律で決められていません。
では、日当の金額はどのように決めたら良いのでしょうか?

日当の金額の一般的な決め方

日当を支給する目的に合わせて決定されるのが一般的です。

【宿泊に伴う外食費用を充当するために支給する】
朝食と夕食は宿泊施設で支給されるものの、昼食については自分で調達しなければならないことも多いです。
長期間の出張となると大きな負担にもなりかねないので、食費を日当でカバーすることがあります。

【出張中の残業代をカバーするために支給する】
出張先の残業は、事業場外のみなし労働時間制を適用して残業手当を支払いません。
当然、従業員にとっては不満が残ることになるため日当でカバーすることがあります。

【出張に伴う移動時間も拘束時間とみなしてその代償として支給する】
日帰り出張の場合は、通常よりも通勤にかかる移動時間が増えます。
その時間分を拘束時間として日当で支払うこともあります。
出張や支給目的ごとに見合った金額は異なりますが、1日あたり2,000円から3,000円が相場です。
ただ役職によっても金額は異なります。
役員や役職者の日当を4,000円から5,000円前後に設定している企業もあります。
産労総合研究所によって、日当の調査が行われているので以下に掲載しておきます。

日帰り出張の日当を支給する企業は86.8%。平均支給額(距離・時間・地域区分がない場合)は,部長クラス2,491円,一般社員1,954円
宿泊出張の日当を支給する企業は91.4%。平均支給額(全地域一律の場合)は,部長クラス2,809円,一般社員2,222円
宿泊出張の宿泊料の平均支給額(全地域一律の場合)は,部長クラス9,870円,一般社員8,723円

引用:産労総合研究所 2017年度 国内・海外出張旅費に関する調査

ほとんどの企業では出張時に日当を支払っており、一般社員と部長クラスでは600円程度の開きがあることが調査から分かりました。
ぜひ参考にしてはいかがでしょうか。

 出張中の休日と日当の関係性

宿泊を伴う出張中には、休日があることも珍しくありません。
その休日分の日当も支払わなければならないのでしょうか?
支払うとなれば、大きな負担にもなりかねませんよね。
もちろん日当の支払い義務はないので、法律的には何も決められていません。
ただ、出張旅費規程(就業規則)でルール化しておくのがおすすめです。
支払う場合も支払わない場合も明文化しておき、トラブルを防ぎましょう。

日当と税金の関係性

一般的な給与と同様に日当にも税金がかかるのでしょうか?
日当と消費税の関係性、および節税効果についても明らかにします。

源泉徴収する必要はあるのか?

日当は非課税であるため、源泉徴収は不要です。
以下、所得税法第9条を掲載します。
第九条 次に掲げる所得については、所得税を課さない。
(中略)
四 給与所得を有する者が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行をし、若しくは転任に伴う転居のための旅行をした場合又は就職若しくは退職をした者若しくは死亡による退職をした者の遺族がこれらに伴う転居のための旅行をした場合に、その旅行に必要な支出に充てるため支給される金品で、その旅行について通常必要であると認められるもの

引用:e-GOV 所得税法

日当は「給与所得を有する者が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行」している場合に支払われるものです。
よって非課税条件をクリアしているため、源泉徴収する必要性はありません。
ただ、非課税と認められるためには以下の3つの条件をクリアしている必要もあります。

・出張旅費規程を整備する
・出張旅費規程に即した支払いである
・日当が高額ではない

就業規則で日当をあらかじめ決定しておき、その通りに運用していればOKです。
ただ、1日あたり2万円や3万円といった高額であると、税務署から指摘される可能性があるので注意しましょう。

消費税はかかるのか?

消費税は課税対象外です。
消費税は物品やサービスなどの消費に対して課税されるものです。
手当は、何かを消費して発生しているわけではないため消費税には該当しません。

日当で節税できる?

日当で節税も可能です。
日当は従業員に対して支払われるため、経費として処理できるからです。
出張規定を整備することで、日当は業務に必要な出費とみなされ損金算入が認められます。
法人税が節税できるため、うまく運用すれば会社として大きなプラスになる可能性もありますよ。

日当の仕訳方法を解説

節税効果もある日当ですが、仕分けで悩んでいる経営者もいるでしょう。
ここでは、仕訳方法を簡単に解説するのでぜひ参考にしてください。
まず日当は「給与」または「旅費交通費」の勘定科目を使用します。
出張旅費と日当については、合算して掲載するのが一般的です。
以下に、例を掲載するので参考にしてください。

例)従業員に出張旅費として3万円と日当2,500円を現金で支払った。

仕分け:(旅費交通費)32,500円  (現金)32,500円

日当は出張時の生活費!適切に設定して節税を

日当の意味、および金額の決定方法をお伝えしました。
日当とは出張時の従業員の生活費であり、食費などを補填するものです。
金額は支払う目的によって決めるのが一般的です。
ちなみに1日あたり2,000円から3,000円が相場とされています。
日当を正しく設定することで、節税効果があることも明らかにしました。
経費として処理でき、損金算入までできるので法人税の支払額を抑制できるのです。
あなたの会社は、日当を就業規則で設定しているでしょうか?
まだ設定していないのであれば、早急な手続きをおすすめします。