お役立ちコラム

収入と所得の違いを解説!

『会社設立のミチシルベ』のカネコです。
「収入」と「所得」、普段何気なく使っていると思いますが、正確に理解できていない人も少なくありません。
実は税金にも深く関わってくるため、特に事業を行っている方であれば、正確に理解しておきたいところです。
今回は収入と所得の違い、さらには所得にかかってくる税金の計算方法や確定申告について詳しくお伝えします。
「収入って何?」「所得って何?」といった基礎的なお話から開始するので、肩の力を抜いて読んでくださいね。

 

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目次
1. 収入と所得の違いとは?
2. 所得税の計算方法とは?
3. 確定申告における収入と所得を徹底解説
4.収入と所得に違いあり!所得税の計算方法も理解しよう!
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収入と所得の違いとは?

まずは収入と所得の説明をし、その上で双方の違いをまとめます。

収入とは?

会社や店舗などに雇われている方は、もらっている給与のことを指します。
源泉徴収税額や特別徴収税額や社会保険料などが天引きされる前の額が、雇われ人の「収入」となります。

店舗を営んでいたりフリーランスとして働いていたりする方は、売上など入ってきたお金のことを収入と呼びます。
事業者の場合は「売上金」が収入となるのです。
事業者の収入とは直接的に入ってきたお金のことを指すため、収入は必ずしも利益を指している言葉ではありません。
したがって、収入から住民税や所得税は計算できないのです。

所得とは?

事業者の場合は、収入から必要経費を差し引いて残った額のことを所得と呼びます。
計算方法は、【所得金額=収入金額-必要経費】となります。

特に自分で事業を行っている場合は、収入を得るために一定の経費がかかっているはずです。
そのかかった経費を差し引いて求められるのが所得となるため、「利益」(儲け)と言えます。

たとえば、あなたは小売店を営んでいるとします。
商品を仕入れるにもコストが掛かります。
広告宣伝にもコストが掛かりますし、店舗の家賃やスタッフの人件費もかかるでしょう。
それらが経費とされ、収入から差し引かれて残ったのが所得となるのです。
一方で会社等に勤務している場合は、給与収入に応じて定められている給与所得控除額を差し引いたものが所得となります。
給与所得控除額の計算方法は、後ほど詳しく解説しますね。

収入と所得の違いまとめ

会社等に勤務している方の収入は、源泉徴収税額や特別徴収税額や社会保険料が差し引かれる前の給与額を指しています。
所得は、給与から給与所得控除額が差し引かれたのものです。
事業している方の収入は、売上金のことを指しています。
所得は、売上金から経費を差し引いたあとのものです。
つまり収入と所得は別物なのです。

所得税の計算方法とは?

特に計算が複雑になりやすい会社等に勤務している方の所得税の計算方法をお伝えします。
計算式は以下のようになります。

(給与ー所得控除)×所得税率=所得税の金額

以上の式で計算するためには、正確な給与所得を算出しなければなりません。
その上で、自分に該当する所得税率を掛け合わせる必要があるのです。
順序立てて解説するので、ぜひ参考にしてください。

まずは正確な所得額を算出しよう

所得額の計算式は以下になります。

給与所得=給与額(収入)-給与所得控除

給与額は給与明細に記載されているので自身でも把握していると思いますが、給与所得控除を理解していない方が多いでしょう。
給与所得控除の計算方法は給与額ごとに異なるので、以下にまとめます。

給与額 給与所得控除額
165万5,000円以下 55万円
165万円5,000円超 収入金額×40%-10万円
360万円以下 収入金額×30%+8万円
660万円以下 収入額×20%+44万円
850万円以下 収入額×10%+110万円
850万円超 195万円

参考:国税庁

たとえば、あなたの収入が50万円であれば、該当する給与所得控除の金額が55万円です。よって給与所得は0円となり所得税は発生しません。
一方で、あなたの収入が500万円であれば、該当する給与所得控除は500万円×20%+44万円で計算できます。
給与所得控除は144万円になるため、給与所得は356万円(500万円-144万円)です。

自身に該当する所得税率を掛けよう

所得税の計算式は【給与所得×所得税率-控除額】で計算できます。
以下に、所得額ごとの所得税率および控除額を掲載します。

所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
330万円以下 10% 9万7,500円
695万円以下 20% 42万7,500円
900万円以下 23% 63万6,000円
1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超 40% 279万6,000円

参考:国税庁

所得額が400万円であれば、37万2,500円(400万円×20%-42万7,500円)が所得税として発生します。
所得額が1,000万円であれば、所得税は176万4,000円(1,000万円×33%-153万6,000円)です。

所得税は累進課税なので、所得額が高くなればなるほど多く支払うことになりますよ。

確定申告における収入と所得を徹底解説

確定申告時には収入額、および所得額を記載して提出します。
その上で、後に税金が請求されるのです(還付されることもあります)。
ここでは、確定申告における収入と所得について詳しくお伝えします。

収入ではなく「儲け」に所得税はかかる

確定申告で支払額が決定する所得税ですが、収入は直接的には関係ありません。
そもそも所得税は、「収入-必要経費」で算出される所得に関わる税金です。
仮に収入に税金がかかると、原価率の高い商売をしている方は儲け以上の支払いが発生する可能性も…。
損しないように設定されているので安心してくださいね。

事業所得と給与所得の計算方法

おさらいになりますが、事業所得と給与所得の計算方法をご紹介します。

・事業所得額=1年間の収入-1年間の必要経費
・給与所得額=1年間の給与&賞与-給与所得控除

事業所得の計算に関わる経費ですが、行っている事業によって認められるものもあれば認められないものもあります。
自身で判断できないものは、税務署や税理士に相談しましょう。
サラリーマンなどの勤め人の場合は、毎月の給料から所得税などの税金が天引きされています。
会社側が計算して支払っているため、所得税についてはほとんど意識していない方も多いでしょう。
ちなみに、勤め人の場合は必要経費が認められていません。
その代わり給与所得控除が認められているのです。

税金がかからない所得あり

 

すべての個人の設けに対し所得税が発生するわけではありません。
以下に所得税が発生しない、代表的な儲けを掲載します。

・宝くじの当選金
・時価30万円以下の宝飾品等の売却による儲け
・生活用の家具・衣服・電化製品などの売却による儲け
・失業保険
・遺族年金
・勤め人の通勤・出張手当など

たとえばリサイクルショップに服を売却し5万円の収入を得たとしても、申告しないでOKです。
そもそも本業ではない細かな売り買いに税金が発生していたら、手続きが面倒ですよね。
儲けに該当するものでも、調べてみると税金がかからないものもあるので事前に確認しておきましょう。

収入と所得に違いあり!所得税の計算方法も理解しよう!

収入と所得の違い、および所得税の計算方法を明らかにしました。
勤め人であえば、収入はあなたに発生した天引き前の給与額であり、所得は収入から給与所得控除を差し引いたものです。
事業者であれば、収入は売上金であり、所得は収入から必要経費を差し引いたものです。
所得税は所得にかかる税金であり累進課税制度を採用しているため、儲けが大きいとより高額となります。
難しいように感じるかもしれませんが、紹介した式に当てはめれば計算できるのでぜひチャレンジしてみてください。