お役立ちコラム

算定基礎届とは何?書き方・提出期限を確認しておこう

『会社設立のミチシルベ』のノゾミです。
算定基礎届と言うものをご存じでしょうか?
算定基礎届とは、正式には「被保険者報酬月額算定基礎届」と言うもの。
企業が雇用する側として毎年、日本年金機構に提出しなければならない書類の一つです。
算定基礎届は、社会保険に加入している従業員の保険料を計算する際に必要な手続きです。
経営者である以上、従業員を雇用する上で社会保険料に関する手続きはとても重要なことです。
今回はそんな算定基礎届について解説します。
提出時の書き方や期限など基本的なところについて解説していきますので、経営者の方は特に参考にしてください。

=============
目次
1.算定基礎届って何?
2.算定基礎届の対象者
3.算定基礎届の書き方
4.算定基礎届の提出期限
5.算定基礎届の提出方法
6.まとめ
=============

算定基礎届って何?

会社員であれば、月々の給与から当たり前のように天引きされる社会保険料ですが、月々の給与によって保険料が変わることはご存じですか?
実は、社会保険料は、所得税と同じように月々の給与が高い人の方が、保険料を多く支払う仕組みとなっているのです。
社会保険料は、健康保険料と厚生年金保険料によって構成されています。
どちらも、月々の給与水準により等級ごとに区切った「標準報酬月額」によって保険料が計算されます。
標準報酬月額は、物価の違いから都道府県ごとに異なりますが、給与などの報酬額を等級1から区分し、健康保険は50等級まで、厚生年金保険では31等級までの区分となります。
この標準報酬月額によって保険料が決まるのですが、月々の給与は毎年変わる可能性があります。
よって、健康保険法及び、厚生年金保険により、社会保険に加入している「被保険者」については、毎年一定時期(4月~6月)に標準報酬月額の見直しを行うことになっています。
この見直しを行うことを「定時決定」と言い、定時決定の際に標準報酬月額を決定するために提出する書類のことを算定基礎届と言います。
この説明だけでも、いかに算定基礎届が重要なものであるのかが分かりますよね。
見直しが入った標準報酬月額は、原則その年の9月から翌年8月までが適用期間となります。

算定基礎届の対象者

算定基礎届の対象者は、7月1日時点で社会保険に加入している従業員です。
在籍中で社会保険に加入していれば、休職中や育児休暇中であったとしても対象となります。
また、70歳以上の従業員で健康保険には加入していても厚生年金の保険からは外れている場合でも、算定基礎届の対象となりますので注意が必要です。

算定基礎届の書き方

社会保険料はご存じの通り、企業と従業員が半分ずつ負担するものです。
仮に算定基礎届の内容が提出後に間違っていた場合には、修正の上、再提出をすることができますが、従業員が多くなるほど、修正手続きはかなり面倒なことになります。
必要のない手間を増やさないよう、算定基礎届を正しく書くようにしましょう。
ここでは、算定基礎届の書き方について解説します。

算定基礎届を提出するのに必要な用紙は、以下の2点です。
・被保険者報酬月額算定基礎届(70歳以上被用者算定基礎届)
・被保険者報酬月額算定基礎届統括表

上記の用紙については申請時期に入る際に年金事務所から郵送されてきますが、日本年金機構のホームページからもダウンロードすることができます。
定時決定のため、4月~6月の報酬月額の届出を行うとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

被保険者報酬月額算定基礎届(70歳以上被用者算定基礎届)

算定基礎届には、4月から6月までに支払い対象となった日数や、実際に支払われた給与の額などを記入します。
さらに、対象となる4月から6月までの給与の合計額を算出して記入し、3カ月間の平均額についても記入します。
この平均額が、報酬月額となりますが、1円未満の数字が発生したときは切り捨てをします。

被保険者報酬月額算定基礎届統括表

被保険者報酬月額算定基礎届統括表は、事業所の情報を記入します。
内容としては、事業所内の被保険者の数、算定基礎届の対象人数、給与を支払っているのに被保険者となっていない従業員の数など、被保険者全体の情報を記入します。
また、従業員の勤務日数や従業員の勤務時間、給与支払い日なども記入の対象となります。

算定基礎届の提出期限

算定基礎届の提出期限は原則、毎年7月1日から7月10日までです。
提出場所は全国健康保険協会に加入している場合には、管轄の年金事務所となります。
※7月10日が土日祝の場合には、翌開庁日です。
健康組合保険に加入している場合は、健康保険分を健康保険組合へ、厚生年金分は年金事務所の方に提出をします。
健康保険組合の提出期限は、7月1日から7月10日までの日程とは異なる場合がありますので、注意しましょう。
正当な理由なく算定基礎届の提出をしなかった場合、厚生年金法に従って、年金事務所からの調査が入る可能性があります。
さらに、この調査に対して嘘をつくことや、検査を拒むなどの妨害をした場合には、6カ月以下の懲役または、50万円以下の罰金を課せられる可能性もあります。

算定基礎届の提出方法

算定基礎届の提出方法は、以下の4つがあります。

① 郵送されてきた算定基礎届の中に入っている返信用封筒で、そのまま管轄の年金事務所に返信する。
② 管轄の年金事務所へ持参する。
③ CDやDVDなどに記録して郵送する。
④ 「e-Gov」を利用して電子申請する。

CDやDVDを使って記録をする際には、指定の書式で記録をする必要があります。
詳しいフォーマットは、日本年金機構のホームページで確認してください。
定時決定(算定基礎届)|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
また、最近は、オンライン上で行政手続きができる「e-Gov」と言うものがありますので、そちらで直接申請をすると便利です。
「e-Gov」からの申請についても日本年金機構ホームページに記載がありますので、そちらを参考にしてください。

まとめ

今回は算定基礎届をテーマに解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
雇用する会社側からすると、従業員が増えれば増えるほど、何かと面倒になるのが、算定基礎届をはじめとする社会保険についての手続きです。
保険料についても従業員との折半となるため、会社からすると何かと手間と費用がかかるのが、この社会保険制度です。
ただ、この社会保険制度があるからこそ、働いている従業員が豊かに安心して生活できることに間違いはありません。
社会保険制度は、どこの会社でも福利厚生として存在する当たり前のような制度ですが、従業員にとって最も大切な福利厚生です。
働く人にとって大切な制度であるからこそ、会社側には明確に提出期限が定められており、厳守しなければ罰則が下るようなルールとなっています。
算定基礎届は面倒な手続きも多いですが、今ではオンラインを利用した便利な電子申請ができるようになっています。
これから従業員を雇用したいと考えている方は、特に今回の内容を参考にして正確かつ効率的な申請をすることに活かしてほしいと思います。