お役立ちコラム

いつか来てしまうかも・・・建設業の税務調査

『会社設立のミチシルベ』のカメヤマです。
ある日突然「税務調査に入りたい」と税務署から電話がきたら、はじめは驚いてしまうかもしれません。
しかし、どんなに健全な経営をしている会社であっても、税務調査は必ずと言っていいほど経験します。

急な税務調査に慌てることがないよう、税務調査を理解して正しく対応できるようにしましょう。
最後までお付き合いください。

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目次
1 税務調査とは
2 知っておきたい税務調査の流れ
3 税務調査で調査官は何を確認するのか?
4 税務調査の対象になる会社はどのような会社か
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1.税務調査とは

税務調査とは、税務署の調査官が会社におもむき、納税者が申告した内容に誤りがないかを帳簿などにより確認することを言います。
税務調査が入ったからといって、必ずしも「不正なことをしている」と疑われているわけではありません。
法人税では毎年約3万社の会社が実地調査を受けていると言われています。会社を経営している以上、必ずあるものだと思ってください。

税務調査と一口に言っても、実は「強制調査」と「任意調査」の2種類あります。
強制調査は、国税局査察部が脱税の疑われる納税者に対し、裁判所の令状を得て強制的に行う調査です。ニュースやドラマなどでよく見るあのシーンです!!
「脱税額が1億円を超えること」、「脱税の隠蔽工作が悪質であること」が想定される場合に限られていますので、実際にはあまり直面することがないと思います。

一方「任意調査」とは、厳密には「任意」とは異なり、税務署などの職員には税金に関する質問を納税者に行える権利が認められています。この質問に対して、黙秘する権利は認められていません。
また、調査の際に職員から帳簿書類などの提出を求められることがありますが、正当な理由がないのに提出を拒んだり、虚偽の記載をした帳簿書類などを提出したりした場合には、罰則(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)が科されることがあります。
事態を大きくしないように正直に答えることをオススメします。

2.知っておきたい税務調査の流れ

税務調査が入ることになった際は、まずは税務署から納税者に対して税務調査を行う旨の電話がかかってきます(税理士がいる場合は、税理士にも電話がきます)。その際に調査の日程を指定されますので、ある日突然、抜き打ち調査が来るケースは少ないです。
(飲食業などの現金商売では、この事前通知なしで抜き打ち税務調査が入ることもあります)

調査に入る日数としては2~3日ほどかかると言われており、調査にくる調査官の人数は1~2人であることが多いです。
調査が終了してからも調査官から再度連絡が入ります。今回の調査において修正すべき点があるかどうかと、修正すべき点があればその内容についての説明があります。
修正すべき点があれば、修正申告書を提出する必要があります。
税理士に修正申告書を提出すべきかどうかを相談した方がよいでしょう。

3.税務調査で調査官は何を確認するのか?

税務調査においては、過去3年分の帳簿書類を確認することになります。

帳簿書類とは、具体的には下記のような書類を言います。

・税務申告書
・総勘定元帳
・固定資産台帳
・消費税計算書
・棚卸表
・注文書
・契約書
・請求書
・領収書
・預金通帳
・源泉徴収簿
・株主総会(取締役会)議事録 など
これらの書類が過去3年分あるかを確認し、調査当日までにきちんと整理しておきましょう。

また、調査官から質問がありそうな特別な取引があれば、それに関係する書類を事前に用意しておいた方がよいでしょう。

4.税務調査の対象になる会社はどのような会社か

税務調査が入るとなると、税務署に何か疑われているのではないかと不安になるかもしれません。

確かに税務署は、何かしらの理由がなければ税務調査に入ることができないことになっています。
しかし、税務調査に入りやすい会社とそうでない会社はあります。
簡単に言うと「何をしているか気になるから見に行く」イメージです。よくあるケースは下記です。

① 急激に売上が伸びている会社
あなたも知り合いの会社が急に売上が伸びていたら「どうやったの?」と気になりますよね?税務署も同じです。
ですが、しっかりと説明ができれば問題ないです。
売上が急に伸びたとしても、合法的な範囲内での節税をし、賢く納税するようにしましょう。

② 大きな設備投資をした会社
設備投資を行うと、その設備投資にかかる消費税を消費税の納税額から控除することができます。場合によっては、消費税を納税するのではなく、還付されるケースも十分にあります。
申告書の提出がある場合は忘れずに行いましょう。

③ 金額の大きい費用・損失のある会社
決算書に金額の大きい費用科目や損失科目があると、税務調査が入りやすい傾向にあります。
たとえば、修繕費、貸倒損失、役員退職金、評価損などの科目は金額が大きくなりがちで、判断を誤りやすいところです。
大きな費用や損失がある場合には、法人事業概況説明書などにその費用や損失の具体的な内容や、費用・損失処理した根拠を記載しておくと、税務調査をする必要がないと判断される可能性もゼロではありません。
税理士がいる場合は説明書を作成してくれますので、お願いした方がよいでしょう。

まとめ

実際に税務調査が入れば、会社、特に経理部門にとっては精神的にも時間的にも大きな負担となります。
しかし、税務調査が入ったからと言って、過度に警戒する必要はありません。あくまで誠実に対応することが大切です。
税務調査で慌てないためには、決算の際に、税務調査で指摘されやすい項目に注意して決算を組むことが大切です。
わからないことも多いと思いますので、法人なりをした際は顧問税理士を契約することをご検討ください。